この授業は、講談社から出版されている前掲書をテキストとして考案した。
前掲書、表紙の写真をカラーコピーした物を黒板にはる。
そして、
大平光代 |
と板書する。
13歳の時、この大平さんは転校をします。 転校した学校で大平さんはどんな目にあったでしょう。 |
指名する。
数名聞いた後、『実はいじめに遭いました』と言って、板書する。
13歳 いじめ |
どんないじめであったのか、読みます。
前掲書P13〜P17までを読む。
中学2年、14歳になったとき、クラス替えもあり3人の親友もできて、大平さんは楽しい学校生活を続けていけそうでした。 ところが、14歳の1月、あることが起こりました。どんなことだったでしょう。 |
指名する。
数名聞いた後、『こんな事がありました』と言って、前掲書P47〜P50を読む。
そして、板書する。
14歳 親友の裏切り。 |
こうして、3人の親友に裏切られた大平さんはどうしたでしょうか。 |
指名する。
『大平さんはこうしました』と言って前掲書P54〜P57を読む。
板書に付け足す。
14歳 親友の裏切り そして割腹自殺 |
『一命を取り留めた大平さんは学校に戻りました。ところが、そこで待っていたもの
は、前にもましてひどいいじめだったのです。「死に損ない」というレッテルを貼られ
助けてくれる人はいませんでした。それから、不良仲間とのつきあいが始まり、家
出、たばこと下り坂を転がるように、大平さんの生活は荒れていきました』
『暴走族とつきあい、飲酒、無免許運転。そして、友達はその暴走族だと思ってい
ました。それだけが頼れる物と思っていました。ところが、やはり暴走族の仲間た
ちも大平さんを心の底では仲間とは思っていないことがわかったのでした。つまり
暴走族の仲間にも裏切られたのでした』
16歳になった大平さんは、何になっていたでしょう。 |
指名する。
『実はこうなっていました』と言って板書する。
16歳 暴力団組長の妻 |
ところが、暴力団の人たちが16歳の小娘なんかを、認めてくれない。そこで、 周りの暴力団の人たちに認めて貰うため大平さんはなにをしたでしょう。 |
指名する。
『実は、入れ墨を背中一面員彫りました』
そして、前掲書P118〜P119を読む。
そして、29歳のとき大平さんは何になっていたでしょう。 |
指名する。
板書する。
29歳 司法試験に受かり、やがて弁護士になる。 |
司法試験は、日本で一番難しいと言われる試験で、弁護士や裁判官にななる人
が受ける試験であることを説明する。
『しかし、中学校までしか出ていない大平さんが、そうまでなるにはいろいろなことが
ありました』
板書する。
大平浩三郎 |
『まずはこの人との出会いがありました。この人は、大平さんのお父さんの友達で、
大平さんが小さい頃にかわいがってくれたおじさんでした。どん底の生活をしている
大平さんを毎週のように喫茶店に呼びだし、きちんとした生活をすることや、勉強をし
て資格を取ることをすすめてくれました。また、大平さん自身の努力もありました。大
平さんの勉強の様子はどんな物であったのか、読みます。』
P144を読む。
『こんな、努力を積み重ねながら、割腹自殺、そして暴力団の妻にまでなった大平さ
んは弁護士になったのです。最後に、大平さんからのメッセージを読みます』
P255を読んで授業を終わる。