坂本九さんの生き方に学ぶ


 『坂本九 上を向いて歩こう 人間の記録141』(日本図書センター)
参照。
 P22“カアさん”の詩を8行目まで模造紙に書き提示する。
 但し、4行目「カアさん」8行目「お母さん」は空欄。
『ある少年が書いた詩です、と説明したあと、朗読して問う。 

 空欄には、どんな人物がはいるでしょう?
 書きなさい。

「お父さん」「お母さん」「先生」などの意見が出る。
 正解は「カアさん」「お母さん」であるとつげる。
 続いて詩を全文提示する。
 ただし、9・10行目のお母さんのセリフは空欄。
 全文を朗読後問う。

 空欄にはお母さんのセリフが入ります。
 どのような言葉でしょうか?

 発表させる。
 なんと、「母さんが悪かった」というほぼ正答がここで発表された。
 そこで、『タバコすったのは、お母さんじゃないんだよ。どうしてお母さんが
謝るの?』とつっこんでみた。
 すると、子どもは「育て方を間違ったと……」ということを発言した。
 やりとりのあと、「私が悪かった 私が悪かった」であることを告げる。
 子どもたちからは驚きの声が漏れる。

 この少年、大人になって何になったでしょう?次のうちから選びなさい。
1 教師
2 大工
3 タレント

 分布をとった後、正解が3であることを告げる。
『こんな歌を歌っています』といって、midiで「明日があるさ」をかける。

 さて、そのタレントとは誰でしょうか?

「今田耕司」「浜ちゃん」「トータス松本」などが出る。
 正解は「坂本九」であることを告げ、肖像画を黒板に掲示する。
 続いて岡本佳子さん(画家)の肖像を掲示する。
『この方は岡本佳子さんといいます。生まれつきたいへんな病気を持ってい
 らっしゃいます。岡本さんは、小さい頃からたいへん絵を描くのが好きでし
 た。そして、実は坂本九さんとあるやくそくをして、そのやくそくを心の支え
 にして絵を描き続けていらっしゃいます。』

 坂本九さんとどのようなやくそくをしたのでしょう?

 意見を聞いた後、「佳子ちゃんの美術館をつくろうね」というやくそくである
ことを確認する。

 美術館はいまあるんですか?

『美術館は札幌にあります』
 そして、詩画集「円山八十八ヶ所のおじぞうさま」(北海道新聞社)を見せる。
(http://jdsn.ac.affrc.go.jp/museum/okamoto/yoshikoprofile.html参照)
『さて坂本さんはこんな歌も歌っています』といって、「見上げてごらん夜の星を」
を聞かせる。また歌詞も配布する。

 この歌はどんな人のためにつくられ歌われたのでしょうか? 

 正解は『定時制高校の学生に向けて』である。
『厳しい状況の中で勉強している人たちに向けて歌われたのです』
『坂本九さんは歌だけではなく、番組の司会などもして大活躍します。30歳
になったとき坂本さんは、こんなことをいっています。』

「ぼくは、○○を売る男になりたい。悲しがっている
 人には○○を、泣いている人には喜びを与えたい」

『○○には、同じ言葉が入ります。漢字1字とひらがな1字です。何という言
 葉でしょうか。』
「幸せ」であることを確認する。
『さてその後坂本九さんは、福祉関係の仕事に力を入れます。特に、「サン
デー九」という札幌テレビ制作の番組は、福祉番組としては異例の高い視
聴率をほこっていました。ところが、その番組は462回目をもって急に打ち
切られてしましました。なぜでしょう?』
 数名指名したのち、「坂本九さんが飛行機事故でなくなった」ことを告げる。
『最後に、坂本九さんが歌った歌の中で最もヒットした歌を聴いてもらいます。
 この歌は、なんとアメリカでも販売され、全米で第1位になっています。もち
 ろん日本語で歌われました。アメリカで英語以外の歌が1位になったことは
 4回しかありません。そのうちの1回がこの坂本九さんの『上を向いて歩こう』
 です。しかも、なんと4週間も全米で1位になっています。」 

■授業前半部分は佐藤幸司氏の授業の追試である。