道徳「親について」の授業
1,親にしてもらったこと
第1問、生まれてから今まで親にしてもらったことをできるだけたくさん書きなさい。3つ書けたら 持ってきなさい。 |
子どもたちは次のように書いた。
・お年玉をもらった。色々買ってもらった。
・教育、料理、洗濯。
・料理、色々の準備。
・育ててもらったこと、ものを食べさせてもらったこと。
・育ててもらった。ご飯を作ってもらった。学費などを出してもらった。服を作ってもらった。
・色々なところにつれてってもらった。服、ゲームとかかってもらった。食べ物とか作ってもらった。
・保育園につれてってもらった。ご飯を作ってくれた。ご飯のあと洗ってくれた。服をたたんでくれた。旅 行につれてってくれた。
・食べさせた。布団をひいてくれた。病院につれてってもらった。ゲームを買ってくれた。ビデオを 買ってくれた。
・遠いところにつれてってもらった。いろいろなものを買ってもらった。産んでもらった。
・食事の準備、風呂、衣類のしつけ。
・ご飯を食べさせてもらった。おんぶしてもらった。さんぽ。ふくをきさせてもらった。
・衣類をかってもらう。プレゼントをもらう。ご飯をつくってもらう。必要な物を買ってもらう。
・産んでもらった。ご飯を作ってもらった。色々買ってもらった。
・洗濯。ご飯づくり。
子どもたちの意見を一通り聞いてから、次のように話す。
親にしてもらったこと、色々あるでしょうけど、一番大切なのはこれですね。 産んでもらった |
2,人間はどれだ?
そして、第2問。
ヒト、ブタ、カメ、サカナ、イヌの胎児の絵を提示。
この絵のうち人の胎児はどれでしょう。一つだけあります。 |
最も人気があったのが、サカナ。14名中8名がサカナを選んだ。
保護者にも聞く。
そして、次の資料を提示する。上の資料よりの少し成長した段階のものである。
教室中がどよめく。Cは魚っぽい。
再度予想を聞き、保護者にも聞く。
最後に正解の資料を提示する。
8名が正解した一方、保護者の方に豚を選んだ方も居て、大爆笑。
3,お母さんのお腹の中で、産まれてから
ところで、このように赤ちゃんはお母さんのおなかの中で成長するんだが、いったい何ヶ月くらい お母さんのおなかに居るんだろう。ノートに書きなさい。 |
子どもたちは、意外にしらない。10ヶ月と正解を書いた子は4人。
5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、310ヶ月、3年。
では、赤ちゃんが産まれる直前、お母さんの体重は、普段の体重より何キログラム増えるのだろう。 |
これも予想を聞いた後、およそ6〜10キログラムであることを話す。
そして、二人の児童に、8キログラムのリュックを前に担いでもらう。
続いて、生まれてからのことを2つ質問する。
生まれたばかりの赤ちゃんは、何時間にいっぺんミルクを飲むのか。 |
答えは、およそ3時間おき。
赤ちゃんの鼻が詰まったとき、お母さんはどうしますか。 |
これは、保護者に解答をいってもらう。
今は、ストローのようなもので吸う機械もあるようですが、私は口で直接鼻水を吸ってやりました。 |
周りの母親達もうなずく。
子どもたちからは、「えー!?」の声。
そこで、「そんなこと親だからしてくれるんです」というようなことを話す。
では、そうやって育てた親は皆さんにどんな人間になって欲しいと願っていると思いますか。書きなさい。 |
4,自分の幸せ、親の幸せ
じゃあ、ちょっと話変わるけれど、みんなが「幸せだなあ」と感じるときはどんなときですか?書きなさい。 |
・寝てるとき。 ・寝る3分前。 ・ボーとしているとき。 ・何か買ってもらったとき。
・何かを買ってもらったとき。 ・のんびりしているとき。 ・旅行に行くとき。
・お母さんが優しいとき。
それじゃあ、親御さんはどんなとき幸せだなあ、と感じるんだろうか。聞いてみよう。 |
「家族で揃って夕食を食べているとき」
「家族が健康でいてくれるとき」などなど。
みんなの幸せと親の幸せはどうちがう? |
子どもたちからは、「自分たちは自分のこと、親は家族みんなのこと」とつぶやきが漏れる。
ここで授業を終える。
5,出典・引用
・胎児の絵 深沢久『命の授業』(明治図書)
・安富篤「「力のある資料」で創る低学年の道徳授業」『心に響く「力のある資料」で生き方を教える道徳 授業』(明治図書)